北海道新幹線の札幌延伸が大幅に遅れ 駅周辺の再開発もバスターミナル閉鎖長引き仮設バス停の分散長引く…「めっちゃ不便です」苦情相次ぎ利用客が1~2割も減少 早期開業の要望書提出

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 3月28日、鉄道・運輸機構の理事長が北海道庁を訪れ、北海道新幹線の札幌延伸の遅れを報告しました。
 「2030年度末開業という期待に応えられない状況になった。深くおわびを申し上げたい」(鉄道・運輸機構 藤田 耕三 理事長)
 「完成・開業が大幅に遅れる。これは、にわかに受け入れられるものではない」(鈴木 直道 北海道知事)
 札幌延伸が2038年度末以降と大幅に遅れることになり、JR札幌駅周辺の再開発ビルの建設やバスターミナルの整備にも遅れが出ています。
 3月27日には北海道バス協会が札幌市に対して、バスターミナルの早期開業や仮設バス停の利便性向上を求める要望書を提出しました。
 2023年に閉館した、札幌市中央区の複合商業施設「札幌エスタ」。
 1階にあったバスターミナルは、JR札幌駅周辺の約20か所の仮設バス停に分散しています。
 再開発が進められていますが路線バスのターミナルは2030年度、都市間バスのターミナルは2034年度の開業予定です。
 できるだけ、都市間バスも先行開業するターミナルに集約する方針ですが、バス停が分散した状態がしばらく続く見通しです。
 「めっちゃ不便です。屋根つきの待合室がなく寒い。荷物を持ってここまで移動するのが大変です」
 「このバス停ではないと気づき、走って2本奥の通りまで行ったことがある。バスに乗るのもギリギリだったので疲れました」(いずれも仮設バス停の利用客)
 北海道バス協会によると、現在の仮設バス停は苦情が多く寄せられ、利用者は減少傾向だということです。
 「仮設バス停になって利用客は1~2割ほど減少している。1日も早くバスターミナルを完成させてもらいたい」(北海道バス協会 今 武 常務理事)
 札幌市は、できるだけ早期の開業を目指したいとしています。