9月14日、空港連絡バスが炎上した事故の一部始終が撮影されていました。炎上したバスは高速を走行中、エンジンオイルの油圧に異常を知らせる警報が作動していたことが新たに分かりました。
「すみません」(運転手)
乗客を遠ざける運転手。その後ろには大量の煙が上がる大型バスが。
「(爆発音)おぉ!」(乗客)
煙の勢いはどんどん増し、瞬く間に炎に包まれました。
3連休初日の14日、北海道恵庭市の道央自動車道。炎上したのは北海道中央バスが運行する札幌市から新千歳空港に向かう空港連絡バスです。
「止まった時点で明らかにバスの側面から煙が見えた。何か異常が起こっていると感じた」(乗客)
こう語るのはバスの一番後ろに座っていた40代の男性です。
「(高速なので)むやみにバスから出るのもよくないと思い思ったが、足元から、床から煙が出てきた」(乗客)
避難する中、男性は緊迫する当時の様子を撮影。バスが炎に包まれるまでの一部始終が捉えられていました。
消火器を手に、火が出ているバスの後方に向かう運転手。
すぐ近くでは自らトランクの荷物を取り出す乗客たちの姿が。この間もバスの後部から勢いを増す煙。数分後には煙は前方にも広がり、バスの下には赤い炎が見えます。
「すいません!(下がっての合図)」(運転手)
運転手がバスから乗客を遠ざけると。
「荷物出してもらいましたね?」(運転手)
車体から爆発音が…さらに。
その後、何度も響き渡る爆発音。煙はバスを覆い尽くすほどの量になっていました。そして、停車から約10分。
「すごい」(乗客)
「なんでなんだか、いきなり」(運転手)
「うわうわうわ…」(乗客)
「どうしようもないな」(運転手)
バスからは小さな爆発音とともに、シューシューと気体が漏れるような音が。
「一歩間違えれば命に関わる。怖い部分もあった」(乗客)
3連休初日に起こったバスの炎上事故。乗っていた乗客12人と運転手1人にケガはありませんでした。
今回の事故にバス会社の担当者は。
「整備点検に関しては、45日点検というものと3か月点検というものと、1年に1回やる車検の3つがある。ほとんど毎月のように点検をしている状況ではある」(北海道中央バスの担当者)
定期点検では異常がなかったといいます。その一方で。
「窓の方にエンジンオイルのミストというのか。確認できた」(乗客)
運転手は走行中に、エンジンオイルの油圧に異常を知らせる警報が作動していたと話しています。
会社はオイル漏れやエンジン付近でのトラブルが発生したとみています。
警察などが17日以降、バスの実況見分を行い、出火原因を詳しく調べる方針です。