道路を横断するクマ。クマは、まわりをキョロキョロしながら建物の方へ歩き去りました。付近住民に不安が広がっています。
「怖いなぁと思う。暖かくなると小さいクマから巨大なクマも出たりする。なるべく家から出ることは控える」「役所から回覧板がきて配ってくれって言われて町内で配っている」「(Q: 近くにクマが出たらどう思う?)泣く。怖い。泣かない勇気ない」(付近の市民)
4月10日午前11時30分ごろ、北海道歌志内市上歌で「目の前を横切るクマを目撃した」と、付近を通りがかったドライバーが警察に通報しました。
現場は市街地にある歌志内市役所から約1.5キロ先の場所で、コンビニや警察署のほか、住宅も点在しています。
「道路沿いで民家が建つこの場所をクマが横断しました。近くには『危険 ヒグマ出没中』の看板が立てられています」(古沢哲也記者)
警察によりますと、クマは体長約1.5メートル。幅約12センチのクマの足跡も確認されました。現時点で人や物への被害は確認されていません。クマは山の方へ去っていったということですが、警察などが付近の警戒にあたっています。
地元住民が生活する場所で確認されたクマ。ではなぜ、人里にまでおりてきたのでしょうか。専門家は―。
「親離れをして単独で活動している若い個体の可能性がある。山深い場所は雪が残っている状態。草が出てくるのは南側や沢。若い個体は広範囲を動いて、人里ということもあると思う」(クマの生態に詳しい釣賀一二三さん)
冬眠明けで活発に動き始めたクマ。私たちが注意すべき点とは。
「歌志内の場合は(山と市街地が)隣接した場所。生ごみや(クマを)誘引するような物を管理することが重要」(釣賀さん)
人間の生活圏との距離が近づくこの季節。クマとの“思わぬ遭遇”への備えが必要です。