【JR貨物脱線で新展開】「レールに著しい腐食。脱線の原因のひとつである可能性高い」JR北海道幹部が明らかに 事前の超音波検査で乱れも目視で詳しく確認せず レールの設置は1992年 北海道森町

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 「脱線が発生したとみられる踏切で損傷したレールに著しい腐食があった。レールの腐食が脱線の原因のひとつである可能性が高い」(JR北海道 島村 昭志 常務)
 北海道南部の森町で起きた貨物列車の脱線事故。
 JR北海道は11月19日、運転見合わせ区間の再開を目指すとともに、レールの腐食が脱線の原因の一つとなった可能性が高いことを明らかにしました。
 11月16日に北海道森町のJR函館線で起きた脱線事故。JR北海道は18日夕方、会見を開き、19日の運転再開を目指すとともに破断したレールに著しい腐食があり、脱線の原因の一つとなった可能性が高いとしました。
 事前の超音波検査で乱れがあったものの目視で詳しく確認していなかったということです。
「あらためて深くおわび申し上げます。大変申し訳ありませんでした」(JR北海道 島村 昭志 常務)
 旅客や物流の大動脈で起きた脱線事故。一体、何が起きたのでしょうか。
 16日未明、JR函館線で貨物列車が走行中、約800メートルにわたり脱線しました。
 「貨物列車が止まっています。車輪を見てみると線路から外れているように見えます」(佐藤健カメラマン)
 列車は21両編成で12両目以降の5両が脱線したり、連結部分から分離したりしていました。
 「ガリガリガリガリッとものすごい音がしたの。雷だなと思ってね、ベッドに起きたんだよ」(住民)
 現場では脱線し始めたとみられる踏切で1メートル以上にわたりレールが破断するなど3か所で大きな損傷が見つかりました。
 18日午後には国の運輸安全委員会の鉄道事故調査官2人が現地入りしました。
 「レールが折れているのでなぜ、いつ折れたのか含めて調べる」(運輸安全委 鉄道事故調査官)
 踏切付近の破断したレール。このレールが設置されたのは1992年で、32年が経過していました。
 JR北海道は交換時期の決まりはなく、検査では異常は見られなかったと説明しています。鉄道の施設に詳しい専門家は…
 「破断面にサビが出てるような写真も少しある。亀裂があらかじめあってサビがもう入り込んでいた。今回の貨物列車の過重が繰り返しかかることによって、レールが欠損したっていうことが一番脱線の要因ではないかと思う」
 「塩分を含んだ、風が強い時に、そういったものが当たるとかですね。海沿い独特のそういった環境っていうのもあるのかもしれない」
 「やっぱり腐食は相当進んでいくと思う」(すべて日本大学 鉄道工学リサーチ・センター 綱島 均 副センター長)