近年、国内で人の生活圏に出没するクマによる被害が増えている。森と観光地が隣接する長野県軽井沢町では、特定非営利法人ピッキオが、イヌの声でクマを追い払う活動を行い、住民の安全を守っている。
クマから人を守るのは、厳しい適性テストをクリアしたベアドッグ。フィンランド原産の”カレリアン・ベアドッグ”は、鼻と耳でクマを追跡することに長けており、他のイヌに比べほえ声が大きい。クマは学習能力が高く、繰り返し追い払いを受けると「居てはいけない所」を理解していく。ベアドッグは一定の距離を保ち、クマに襲い掛かることはなく、互いに傷つけ合うこともないという。
ピッキオでは昨年9月時点で、軽井沢周辺の山で生息するクマ38頭を把握。毎年春、人の活動エリア付近にわなを仕掛け、クマを捕獲して首輪型の発言器を取り付けている。ベアドッグはハンドラーと呼ばれるスタッフの指示に従い、午前7時までに人の生活エリア付近にいるクマを山の奥に追い払い、住民の安全確保に努めている。
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