函館の若き画家・藤倉朱里さん(19) GLAY・TERUさん・長谷川匠さんと金森赤レンガ倉庫で3人展 11月14日まで

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函館在住の画家・藤倉朱里さん19歳。先週から函館でGLAYのTERUさんらと絵画展を開いています。果たしてどんな作品が並んでいるのでしょうか。
 北海道南部今金町出身で、いまは函館で画家として活動する藤倉朱里さん。その隣には函館が生んだ大スターGLAYのボーカルTERUさんです。
 「世代の違いが生む発想だったりとかお互いの世代で生まれるものを感じてもらいたい」(TERUさん)
 「すごい方々なのでプレッシャーがすごくてでも段々やっていくうちに自信がついていった」(藤倉 朱里さん)
 「1人1人の個性があって本当に圧倒された」(お客さん)
 連日、大勢の客でにぎわう3人の思いが詰まった絵画展に密着しました。
 「私は黄色担当なので黄色の絵を描いている」(藤倉 さん)
 北海道南部今金町出身で現在は函館で画家として活動する藤倉朱里さん(19)。
 3年ほど前、藤倉さんは明石家さんまさんのテレビ番組に出演、いとこを描いた作品が高く評価され、画家として歩み始めるきっかけになりました。当時、高校2年生でした。
 生計をたてるのも筆一本。これまで函館を中心に個展を開いてきました。
 いつもなら1人で開く絵画展。藤倉さんはほかのアーティストとのコラボ展に向けて作品作りを進めていました。
 「3人展のコンセプトが現在過去未来でやっていて、過去は長谷川匠さんがいたからTERUさんも絵を描き始めたということで現在はTERUさん。未来が私みたいな、そういうイメージで」(藤倉 さん)
 2023年5月に函館出身のTERUさんと出会った藤倉さん。自身も絵を描くTERUさんは藤倉さんと、TERUさんと親交がある建築家兼アート作家の長谷川匠さんに声をかけ、3人でのコラボ展を開くことにしたのです。
 藤倉さんにとってTERUさんは画家としての悩みを抱えたときにアドバイスをくれる恩人でもあります。
 「何でここまでしてくれるんだろうって、本当にいい人。神レベル。(TERUさんが)第2の親みたいな」(藤倉 さん)
 この日は、本番を4日後に控えた作品の搬入日です。両親や兄が手伝います。
 会場に搬入したのは全部で51点。藤倉さんとしては過去最多の作品数になりました。
 「いま地味にちょっとうぉーんってなっています。ドキドキしていますね」(藤倉 さん)
 そして、迎えたコラボ展の日。
 「案外爆睡でした。よかったです」
 会場にはオープン前から多くの人が集まりました
 会場前には赤と青と黄色の3人それぞれの作品が…藤倉さんは黄色を担当。今回のテーマである「過去・現在・未来」をイメージして音楽の再生ボタンを描きました。
 そして中を覗くと、TERUさんが描いた作品が…。富士山を独特の青色で仕上げました。青の絵具を水で薄めていくうちに浮世絵のような世界観になったといいます。
 「葛飾北斎も好きだったので昔の絵を見てみようと思ったら富士山があって、自分のテーマで青富士を描いた」(TERUさん)
 TERUさんが絵画を始めるきっかけとなった長谷川さんは色紙を使ったアート作品を展示。こちらの作品は函館の朝日と海をイメージしました。
 「今回の作品は空間でしか表現できないものを作らせてもらった。実際に生でしか体感できないものにした」(長谷川 匠さん)
 一方、藤倉さんは高校生のときに描いたものや大好きなキリンの絵が18枚集まった作品などを展示。一つ一つ、様々な表情をみせるキリンが魅力的です。
 そして、ひときわ目立ったのが…
 「朱里がこれから誕生日を迎えて20歳になるということで、その記念にというか」
 色も見た目も対照的な2頭のキリン。青を基調としたキリンはTERUさんがアクリル画で描いたもの、カラフルなキリンを油彩画で仕上げたのは藤倉さんです。
 この作品は6月からTERUさんと藤倉さんの共同で書き進めた作品で、今回初めてお披露目されました。
 そして、こちらは藤倉さんが描いた作品「Liberator」。画家として生きていくことの不安が押し寄せるときに優しく手を差し伸べてくれるTERUさん。包み込むような手はTERUさんをイメージしました。
 「19歳なんですか?すごい。これから楽しみですよね」(お客さん)
 「自分の思いをたくさんキャンバスにぶつけてみんなを感動させられたら」(藤倉 さん)
このコラボ展は金森赤レンガ倉庫で11月14日まで開かれています。
 着実に歩み進む藤倉さん。今後、作品はどんな色で染まっていくのでしょうか。