顔が赤く染まり風邪のような症状が出る、いわゆる「リンゴ病」。
北海道内で急激に感染拡大が続いています。
特に対策が必要なのは子どもだけではなく、妊婦も要注意です。
ほほがリンゴのように赤く染まり、発疹が出る「伝染性紅斑」、いわゆる「リンゴ病」。
10日から20日の潜伏期間を経て、微熱や咳などの症状が出ますが風邪と似ていて、発症前に見つけるのが難しい感染症です。
札幌市でも感染者が急増していて、この小児科でも連日感染を疑う患者が訪れています。
「インフルエンザのA型にかかっている。ほっぺたに関してはリンゴ病もかかっているかもしれない」(円山ため小児科 多米淳院長)
「リンゴ病が流行っていて不安だし、発疹が出ていたら川崎病という情報もあり不安」(保護者)
「クラスではリンゴ病が数名いる。この子の姉は感染して診てもらった」(保護者)
北海道内では4月から感染者が急増。
定点医療機関あたり2を超える警報基準を4週連続で超えています。
保健所別の報告数では、小樽が最も多く12.5、名寄が7.5、札幌が6.17など、8つの保健所管内で警報レベルに。
北海道での警報レベルは2015年以来、10年ぶりです。
なぜ2025年になって流行しているのでしょうか。
「この数年では1番流行しているという印象。コロナの流行時期は皆さんすごく感染対策をしていてあまり流行らなかった。(現在は)感染に対する備えが少し落ちたと感じる」(多米院長)
主に子どもたちの間でくしゃみやせきを介して感染が広がっていると見られるリンゴ病。
特効薬はなく、自然に回復するのを待つしかありませんが、特に妊婦は注意が必要だと言います。
「妊娠期間を平均すると約6%(の赤ちゃん)が貧血や胎児水腫になって亡くなってしまう。妊娠20週以前に感染すると11%赤ちゃんが亡くなってしまう。子どもよりも妊婦さんが予防することが非常に重要」(日本産婦人科感染症学会 山田秀人理事)
ピークは7月上旬ごろというデータもあり、まだまだ油断は大敵。
手洗いやうがいなど、基本的な感染対策を徹底しましょう。