宗教法人が経営破綻 “納骨堂”が閉鎖されてから初めての“お盆”…利用者に一時開放も 代表とは依然連絡が取れず

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2022年10月、札幌市東区で宗教法人が実質的に経営破綻し納骨堂が閉鎖されてから、初めてのお盆を迎えました。
 10か月たった今も、多くの遺骨が残されたままです。
 解決の見通しはあるのでしょうか?
 札幌市東区の納骨堂「御霊堂元町」です。
 2022年10月に閉鎖されて以降初めてとなるお盆の期間中は2日間に渡って鍵が開けられ、利用者が中に入ることができました。
 この日訪れたのは十数人。
 15分から20分ほどの滞在でした。
 納骨堂を訪れた人:「管理している不動産会社とは直接話をしていない。お参りはしていない。ちらっと様子を見ただけ」
 納骨堂を訪れた人:「中はがらんとしている。遺骨はまだ中にある。今後のことを含め、どうするのか」
 2022年10月、納骨堂を運営する宗教法人「白鳳寺」が実質的に経営破綻し突然、納骨堂を閉鎖しました。
 当時行われた、利用者に対する説明会では。
 利用者:「おかしいでしょう。矛盾しているでしょう」
 宗教法人「白鳳寺」の代表:「矛盾しているところも、あるかと思います」
 利用者:「『あるかと思います』なんて、ふざけたことを言わないで」
 その後、代表の所在は不明となり、連絡が取れなくなりました。
 納骨堂事業を監督する札幌市は現在の状況について。
 札幌市保健所 施設管理課 藤田 賢一 課長:「代表と連絡は、いまも取れていない。居所もわからない。強制的に出頭させる仕組みは、法律上はない」
 納骨堂の土地と建物は札幌市内の不動産会社が競売で落札し、利用者の多くは遺骨を引き取りました。
 しかし、責任の所在がうやむやになることに反発する人などを中心に、いまだ数十の遺骨が残されているとみられます。
 法律上は宗教法人「白鳳寺」が今も存続しているため、札幌市が介入することは難しいといいます。
 札幌市保健所 施設管理課 藤田 賢一 課長:「政教分離の原則もあり、宗教活動として預かっていた遺骨を、行政がどうにかするのは難しい。納骨堂の使用の契約は当事者間のものなので、行政として金銭的な補償をするのは非常に難しい」
 納骨堂閉鎖後、初めてのお盆。
 問題の解決への道のりは、まだ遠そうです。