「南幌町」移転する"飲食店"増加…郊外だからできる唯一無二のラーメンも

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移住者が増えて人口が増え続ける南幌町に、いま飲食店の移転も相次いでいます。
 札幌市から車で1時間の田園地帯の魅力とは?
 道南・七飯町。小高い丘の住宅街にある「465cafe」。
 席数8席の小さな店は、常に予約で満席です。
 オーナーの釣谷さんは、5年前に自宅兼店舗として「465cafe」をはじめました。
 調理担当は妻のひろみさん。
 毎月内容が変わるパフェは、プリンやティラミス、アイスなどすべて手作り。
 ココでしか食べられないパフェを求めて、札幌市からも多くのお客さんが来ています。
 しかし、465カフェはすでに移転することが決まっています。
 釣谷さんたちは週末の営業を終えると、移転作業を行っています。
 釣谷さんがひとめぼれしたのは、南幌町の外れにある築70年以上の古民家。
 DIYの仕事床やキッチン、内装を少しずつ自分たちのペースで直しています。
 南幌町を選んだ理由は、札幌市から車で1時間ほどにもかかわらず田舎暮らしが楽しめることにもあるといいます。
 オープン予定は2023年の夏。
 移住者が増えて、人口が右肩上がりの南幌町に、いま飲食店の移転も増えてきていました。
 2022年9月、中心部の住宅街に移転してきた自家製麺「おお田」。
 自家製麺おお田は、札幌市・東区で2016年に開業し、午前6時からオープンする朝ラーメンの店として話題になり人気店となっていました。
 しかし、当時の席数はわずか8席で限界を感じていたといいます。
 しかし人口200万の札幌市から、1万人に満たない南幌町に移転して売り上げが減る不安はなかったのでしょうか?
 実際にどんな人が訪れているのか密着させてもらいました。
 午前6時の開店に合わせて続々とお客さんが来ます。
  煮干しと昆布でとっただしに、店主が厳選した淡口醤油を合わせた淡麗なスープ。
 麺は、道産小麦100%で、移転してから自家製麺に変えました。午前6時にもかかわらずテンションが高めの女性が求めたのは、コチラの醤油ラーメン。
 煮干しと昆布でとっただしに、店主が厳選した淡口醤油を合わせた淡麗なスープ。
 麺は、道産小麦100%で、移転してから自家製麺に変えました。
 「おお田」は、江別市と岩見沢市を結ぶ、きらら街道沿いにあります。
 朝は通勤の車が多く通るため朝ラーメンの需要があったといいます。
 さらに開店から半年がたち、地元の常連客も増えてきました。
 開店から3時間もたつと、お客さんはどんどんと増えて満席に。
 ほかにも南幌町に札幌からラーメン店を出したところがありました。
 住宅地から離れた田園地帯にある「南幌で高橋」。
 満席が当たり前の人気ぶりとなっています。
  「南幌で高橋」は、札幌市・豊平区にあるつけ麺の名店「麺屋高橋」の2号店。
 うま味が詰まった唯一無二の濃厚なつけ麺を求めて、常に行列となっていますが、その人気ぶりが南幌町に2号店を作るきっかけになったといいます。
 新しい店を探していたところたどり着いたのが南幌町でした。
 敷地は10台が優に止められる広さで、築約60年の古民家を改装し、3年前にオープンしました。
 高橋さんは、本店の営業を別の人に任せて「南幌で高橋」に専念しています。
 どの年代にも親しんでもらおうとつけ麺ではなく、ラーメンを選びました。
 シンプルに豚骨で作るスープは、2日間かけて作ります。
 人気のチャーシューは、店の裏側に作られた作業小屋で燻製されています。
 実は、この作業小屋や燻製台は南幌町で出会った常連客が作ってくれたといいます。
 高橋さんは、現在南幌町に住んでいませんが、移住することも考えているといいます。
 札幌から車で1時間で得られるスローライフや土地の広さ。
 移住者だけでなく、飲食店にとっても代えがたい魅力にうつるようです。