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※ 視聴回数は1日1回更新されます。海上に広がる白い岩の間から、青い曲線が美しい巨大な壁画が現れた。「日本のエーゲ海」とも称される白崎海洋公園(和歌山県由良町)にある閉鎖されたクラブハウスに描かれた高さ11メートルの壁画。国内外で活躍するアーティストユニット「HITOTZUKI(ヒトツキ)」が昨夏完成させた。
1990年代に公園が整備され、96年にダイビングの練習ができる室内の海水温水プールやレストランを備えた「クラブハウス」がオープン。97年にオートキャンプ場や展望台なども完成し、町の主要な観光拠点となった。そのなか、98年、2004年の台風被害からは復旧したが、18年の台風でさらに大きな被害を受け、町はクラブハウスの復旧を断念。「負の遺産」になっていた。
アートは公園の指定管理者の共同企業体「白崎海洋公園スマイルプロジェクト」の取り組み。手がけた「HITOTZUKI」は夫のKAMIさんと妻のSASUさんの2人組で、青を基調に花や曲線を描いた壁画が特徴だ。昨年度、公園には前年度比1万人以上増の16万1766人が訪れた。壁画を見るためにきた人も多くいたという。