甲子園をざわめかすヤクルト村上が二盗→三盗→本盗

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日刊スポーツ

<阪神8-7ヤクルト>◇5日◇甲子園
燕の主砲村上宗隆内野手(20)が、甲子園に詰めかけた虎党をざわめかせた。
6-1で迎えた2回2死、阪神西勇から2打席連続となる右前打を放った。5番宮本の1球目で、すかさず二盗に成功。188センチ、97キロの大柄だが、身のこなしは軽やか。阪神捕手梅野が、二塁に投げられないほどの完璧なタイミングだった。2死一、二塁となり、西浦の2球目に、村上と宮本はダブルスチール。三塁に到達した村上は、涼しい表情で少しずれたヘルメットを直した。
さらに2死二、三塁で、西浦のカウント2-1。4球目の前に、二塁走者の宮本がリードを大きく取り、西勇のけん制を誘う。二塁へ投げると同時に村上がスタートを切り、本塁へ猛ダッシュ。スライディングをしながら、左手でポンとベースにタッチして本盗にも成功した。遊撃手木浪の返球は一塁側へそれ、余裕のセーフだった。
2回の守備につく際には、場内アナウンスで「村上宗隆選手は、ただいまのイニングで3連続盗塁を記録いたしました」と紹介され、村上は笑顔で一塁の守備に走っていった。
昨季、高卒2年目以内で歴代最多タイの36本塁打、同最多の96打点をマークしたセ・リーグ新人王は、実は足も速い。熊本東リトルシニア時代には、卒団した秋以降も練習に通い、下級生と走りのメニューから手を抜かずに下半身を鍛え続けた。九州学院では、50メートル走6秒1。プロ1年目の18年には、イースタン・リーグで16盗塁をマークしている。
昨秋のキャンプでも、高津監督は村上に積極的にサインを出しており「走れるなら、走らないともったいない。どんどん走らせようと思う」と明かしていた。村上の持ち味は、本塁打や打点ランクで上位につけている打撃だけではない。足という大きな武器も持っている。【保坂恭子】
▼村上が2回に二盗、三盗、本盗を決めた。同じイニングに二盗、三盗、本盗を成功させた1イニング3盗塁は79年6月5日島田誠(日本ハム)が西武戦の3回に記録して以来、41年ぶり17人目のプロ野球タイ記録。セ・リーグでは51年9月12日与那嶺(巨人)53年4月9日土屋(国鉄)に次いで67年ぶり3人目だ。村上の20歳9カ月は59年10月12日城戸(西鉄)の20歳7カ月に次ぐ年少2位で、4番で記録は51年7月26日別当(毎日)に次いで2人目になる。79年島田誠は前日まで24盗塁、この年にリーグ2位の55盗塁した俊足選手で、森繁和と当時43歳だった野村克也のバッテリーからマークしたが、村上は前日まで8盗塁で、今季3盗塁しか許していない西勇-梅野のバッテリーから記録した。
◆二盗、三盗、本盗 1イニングで決めると、メジャーリーグでは「ベーススチール・スウィーピング」と呼ぶ。日本では正式名称がなく「サイクルスチール」「パーフェクトスチール」などと呼ばれることが多い。