「リアル日向」喜入祥充、漫画の力に感謝惜しまず

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日刊スポーツ

週刊少年ジャンプでこのほど連載を終えた人気バレーボール漫画「ハイキュー!!」の主人公、日向翔陽をほうふつとさせる現役Vリーガーがいる。「リアル日向」「リアル小さな巨人」の異名を持つ喜入(きいれ)祥充(25=サントリー)だ。174センチと小柄ながら、1メートル15センチの高いジャンプ力が特徴。本職は守備専門のリベロでありながら、チームではスパイカーとしても起用されるなど万能性を兼ね備えている。
170センチ台は、男子Vリーガーの中では小柄な方だ。喜入は所属チームで2番目に小さい。早大時代までスパイカーだったが、サントリー入団後からリベロに転向。両ポジションを併用してプレーし、昨シーズンは計30試合に出場した。
「ハイキュー!!」完結記念で8月中旬に行われたVリーガーによるリモートマッチで、喜入は急きょスパイカーに抜てきされた。他の選手が欠場する影響で、試合前日にリベロからスパイカーでプレーするよう監督から言われた。「スパイクを打つのは久々でしたけど、大学時代までと変わらずできました」。11得点と気を吐き、イベントを盛り上げた。
持ち味の跳躍力は、高校時代から有名だった。大阪・大塚高2年時に招集された高校選抜で測ると、最高到達点337センチ、指高222センチ。ジャンプ力115センチという記録は、男子日本代表の西田有志(20=ジェイテクト)や柳田将洋(29=サントリー)ら現役代表選手を上回る数字だ。
バスケットリングでダンクシュートを決めたり、試合中に相手ブロックの上からスパイクを打ったり。ジャンプには自信があったが、並はずれた記録に周囲も目を丸くした。「監督から『お前はこんなに跳んでいたのか…』と言葉が出ないほど驚かれたのを覚えています」となつかしそうに振り返る。リング目がけてジャンプする地道な練習を行っていたことが飛躍につながったとみる。
その後は右膝のけがなどもあり「あの頃ほど跳べません」と謙遜するが、リモートマッチでも存分に特徴を発揮。「リアル日向」「リアル小さな巨人」と呼ばれるゆえんを証明した。その愛称をきっかけに外国人ファンからSNSを通じてメッセージを寄せられることもあり「主人公に似ていると言われるのはうれしいです」と喜んでいた。
バレーボールの魅力を広め、ファンに自分のことを知ってもらうことにつながった漫画の力に感謝を惜しまない。今後もキャッチコピーに恥じない活躍をしていきたいと誓い、10月の新シーズン開幕に向け準備している。【平山連】
◆喜入祥充(きいれ・よしみつ)1995年(平7)5月13日生まれ、大阪・能勢町出身。10歳でバレーボールを始め、大阪・大塚高時代には「浪速のスター」などと呼ばれていた。「ハイキュー!!」連載後には主人公と似ていると、「リアル小さな巨人」との愛称に。早大進学後に加入したサントリーでリベロに転向。スパイカーにも併用して起用されている。174センチ、68キロ。