【知床観光船沈没事故】乗船当時7歳男児の父親は「やっと一歩前進した…」運航会社の桂田精一社長を「業務上過失致死罪」で起訴 釧路地検

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2022年、知床沖で26人が乗った観光船が沈没した事故で、釧路地検は10月9日、運航会社の社長を業務上過失致死の罪で起訴しました。
 9日、起訴されたのは観光船「KAZU1」の運航会社社長・桂田精一被告です。
 船の操縦に関わっていない経営者の刑事責任を問うのは極めて異例です。
 2022年4月23日、KAZU1は知床半島沖で沈没。乗っていた26人は海面水温約3度の冷たい海に投げ出されました。
 桂田被告が姿を現したのは事故から4日後でした。
 「この度はお騒がせして、大変申し訳ございませんでした。海が荒れるようであれば引き返す条件付き運航を豊田船長と打ち合せ、出航を決定しました。(Q:当日は強風注意報と波浪注意報が出ていたが把握していたか?)しておりました」(桂田 精一被告)
 事故から約2年5か月……。
 桂田被告は9月、逮捕・送検され、釧路地検は10月9日、悪天候が予想される中、運航管理者として危険の発生を未然に防止すべき義務があるのに26人を死亡させたとして、業務上過失致死の罪で起訴しました。
 当時7歳の男の子とその母親の帰りを今も待っている帯広市の男性は起訴について…
 「やっとですね、やっと1歩前進したかなって。時間がかかったなとも思うんですけども今の日本の法律だと事故を起こした会社の社長が刑罰を受けるのはなかなかちょっと難しかったのかなと」(息子と元妻が行方不明となっている男性)
 桂田被告は弁護人を通して「刑事裁判の場では私個人の認識や記憶していることをきちんと申し述べたいと思います」とコメントを発表しています。
 弁護人は裁判所に保釈請求を行いました。