観測史上最大の大雨 茶色に染まった街… 深刻な農業被害も明らかに 日勝峠は通行止め続く

UHB北海道文化放送

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観測史上最大の大雨に見舞われた北海道南部の今金町では住民が8月17日朝から泥の後始末に追われています。
 また、深刻な農業被害も明らかになってきました。
 まるで川を泳ぐように道路を進む軽乗用車。上空から捉えた写真に映し出されたのは茶色に染まった街の姿でした。
 佐藤 健 カメラマン:「腰の高さまであった水は引いていますが、道路にはまだ沢山の泥が残されています」
 今金町では8月15日から24時間で観測史上最大となる226ミリの大雨を記録。
 住宅街の一部では一時腰までつかるほど冠水し、町内の床上床下浸水は少なくとも合わせて10件確認されています。
 住民たちは朝早くから泥のかき出し作業に追われています。
 住民:「これここまできたの水。ここまできて車と車庫2台ダメ。消防も放水車を道をきれいにしていたがまだまだこれからです。
 一面水浸しになり湖のようになる畑。一夜明けて、JA今金町の職員が農業被害の調査を開始しました。
 JA今金町 佐藤 部長:「(いもが)出ている、ここもうダメです。昨日の段階では総数わからないけど、かなりの被害になる」
 雨水によって無残にほり出されたジャガイモ。「今金男しゃく」としてブランド化されています。流通量が少なく「幻のイモ」とも呼ばれています。
 ぴりかファーム 新保 圭介さん:「水につかったいもは出荷できないので自分たちで食べるしかない今年は本当に幻のジャガイモになりそう減収になりますね」
 JA今金町によりますとジャガイモだけではなく収穫のピークを迎えたミニトマトや収穫直前だった稲なども被害にあったという事です。
 農家 山本 豊さん:「しかたがないでしょうというけど仕方がないだけじゃ明日の生活が大変だもの
 町は農協などと協力し被害の全容の確認を急いでいます。
 笠間 耕介 カメラマン:「国道274号線です道路わきの斜面が崩れて大量の土砂が流れ込んでいるのがわかります」
 一方、土砂崩れで通行止めとなった日勝峠では復旧作業が進められています。
 復旧のメドは立っていませんが代替路として道東道の一部区間が無料で通行できる措置がとられています。
 笠間 耕介 カメラマン:「川の水が、海へと流れ込み、一面茶色に染まているのがわかります」 
 新ひだか町・静内地区では静内川が増水し河岸のパークゴルフ場なとが冠水したままとなっています。
 また静内川の支流から溢れ出した水が流れ込み付近の牧場も冠水しました。
 静内ファーム 原 共史さん:「コーヒー牛乳みたいな泥水なんで、人が溺れるレベルの水の量でした。牧草ロールの草を伸ばしているところだった今年は2番牧草はだめかもしれない
 北海道は今回の大雨による被害の状況を調べています。