走行中の乗用車をクマが襲撃 体当たりして車体には穴も 運転手が恐怖の体験を語る「待ち伏せするような感じ」…別の車と衝突し“手負い”の状態で襲ったか 捕獲のための“箱わな”を設置 北海道標津町

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走行中の車がクマに襲われるというショッキングな出来事が。
 
 運転手が恐怖の体験を語りました。 
 大きくへこみ、穴のあいた車。
 クマに襲われた爪痕が生々しく残っています。
 11月2日夕方、北海道東部の標津町の道路を走行中、突然クマが突進してきたのです。
 「急に出てきたので、びっくりしてブレーキを踏んだ。待ち伏せするような感じで、『バン』と突っ込んできた。『ガーン』と、だいぶ車は揺れた」 (クマに襲われた車の運転手)
 クマの体長は約1.5m。
 急停車した車の運転席側に体当たりした上、車体を傷つけるなどしました。
 走行中の車がクマに襲われたのは、今回だけではありません。
 車をめがけて一直線に走ってくるクマ。
 2024年4月、北海道根室市の林道で山菜採りに来た男性が軽トラックで移動中に遭遇しました。
 クラクションにひるむことなく襲いかかり、フロントガラスにはひびが。
 今回の標津町のケースでも車体を執拗に攻撃しています。
 「爪が完全に刺さってだめになった感じ。貫通しちゃって」 (クマに襲われた車の運転手)
 男性にケガはなく、車を急発進させその場から逃れました。
 クマは茂みの方に立ち去ったとみられます。
 「何回かクマを見たことはあるが、襲われたのは初めてでびっくりした」(クマに襲われた車の運転手)
 なぜ、クマは車を襲ったのでしょうか?
 ウシ66頭を殺傷したクマ「OSO18」の特別対策班を指揮した「南知床・ヒグマ情報センター」の藤本靖さんに聞きました。
 「同じ場所で10日ほど前に軽自動車とぶつかったクマがいる。1回車とぶつかって痛い目にあい手負いの状態になっていたら、こういう可能性もゼロではない」(南知床・ヒグマ情報センター 藤本 靖さん)
 周辺では10月下旬にもクマとの衝突事故があり、標津町は捕獲のための箱わなを設置しました。