"GPS機器"外したまま航行 無線アンテナも壊れたまま「整備のために取り外した」知床観光船遭難

UHB北海道文化放送

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北海道斜里町の知床半島沖で遭難した観光船からは、海上での位置が分かるGPS機
器が取り外されていたことがわかりました。
 遭難事故から5日目となる4月27日も海上保安庁などが、行方がわからない15人の
捜索にあたっています。
 現場周辺の海上では最大瞬間風速30メートルの強風が吹くほか、波の高さは27日
午後にも3メートルとなり、28日は4メートルとしける予想です。
 このため、地元の漁業関係者などの捜索は見合わせています。
 一方、遭難した観光船KAZU1(カズワン)を巡っては、網走海上保安署が事故の2
日前に点検した際、船の位置が分かる「GPSプロッター」と呼ばれる機器が取り外さ
れていたことが分かりました。
 会社は「整備のために取り外している」と説明していて、事故当日に取り付けら
れていたかは分かっていません。
 また会社の元従業員によりますと、3か月前、事務所の無線のアンテナが強風で壊
れ、船とのやりとりができない状態になっていました。
 事故当日、KAZU1からの緊急を伝える無線は、別の観光船運航会社が受信していま
した。
(KAZU1 のワンは正式にはローマ数字)