札幌市白石区で約8時間にわたり生後7か月の男の子を放置したとして7月4日夜、両親が逮捕された事件。
同様の事件が相次ぐ今、被害を防ぐために何が必要なのでしょうか。
石川 広大 記者:「事件があった現場は踏切が近く交通量が多い住宅街にあります。部屋の窓ガラスが割られた形跡が残っています」
保護責任者遺棄の疑いで逮捕されたのは札幌市白石区に住む北海道テレビ放送(HTB)営業局の社員・上前高志容疑者(47)と同居している其田夢花容疑者(25)です。
2人は7月2日午後8時30分ごろから3日午前4時25分ごろまで8時間近くにわたり、自宅に生後7か月の男の子を放置し外出した疑いが持たれています。
「子どもを置いて飲みに行っていた」
警察によりますと2人はススキノなどで2軒飲み歩き、其田容疑者が先に帰りましたが家の鍵を無くして自宅に入れず警察に通報しました。
消防が窓を割って中に入ると男の子は布団でうつぶせで泣いていたといいます。
男の子の命に別条はありませんでした。
2人は事実婚で男の子は2人の実の子どもでした。
突然の事態に付近の住民は…
付近の住人:「土曜日や日曜日に主人と買い物に行っている姿は見たことがある。ショックですね」
付近の住人:「泣き声や叫び声が聞こえていて、朝4時にサイレンが鳴っていて4~5台消防車が来ていた。びっくりした」
警察の調べに其田容疑者はこう話したといいます。
「スマートフォンの見守りカメラを利用して子どもの様子が確認できると思っていた」
北海道内では釧路市でも6月、同じような事件が…
両親が自宅に当時2歳の長男と生後4か月の次男を残したままパチンコに出掛け、逮捕されています。
この時も子どもの様子を確認できるカメラを設置していたと両親は説明していました。
札幌市内の小児科の院長は見守りカメラをつけているからといって、幼い子どもを放置してはいけないと呼びかけます。
円山ため小児科 多米 淳 院長:「洗濯物を取り込むとか一時的に目を離してしまうので、見守りカメラを使って家の中で赤ちゃんの様子を見ながら家事を行うことはメリットがある」
「今回のようにすぐに来られない状況では何かがあった時に行けない。使い方としては不適切」
幼い子どもが置き去りにされる事件が相次ぐ今こそ、改めて保護者の対応が問われています。