2024年、北海道内で生まれた子どもの数は約2万2千人で、過去最低でした。
出生率も1.01と全国で3番目に低く、少子化が加速しています。
北海道の未来はどうなるのでしょうか。
1人の女性が生涯に産む子供の推定人数を示す「合計特殊出生率」。
6月4日、厚労省が2024年のデータを発表し、北海道は全国で3番目に低い1.01。
ここ50年で大幅に下がり、過去最低となりました。
生まれた子どもの数も、2万2658人で北海道内の人口のわずか0.5パーセントです。
国は、児童手当の拡充や3歳からの保育料無料化、2025年4月からは妊婦のための支援金10万円を給付するなど、少子化対策を進めていますがその効果は見えていません。
急速に進む少子化に街の人はどう感じているのでしょうか…。
「長女の歯医者にいっただけで会計が6千円に、結構ミルク代とかかさんだりするのに、本当に日本の政治家の人はこども増やそうとおもっているのかなって。」(2人の子を持つ親)
「将来の不安。物価とかが上がって自分達の生活も切り詰めてて、更に子どもにかけるお金を確保するのが不安なんじゃないかな」(1人の子を持つ親)
「自分の時間をとりたいというものも大きくて、結婚しなくても充実していますし。(Q:充実してますか?)してないです」(20代独身)
「昔は女の人はある程度の年になって結婚しないと、生活どうしようっていうところがありましたけど、今はそうじゃないですからね。」(2人の子を育てた70代)
「女の子は生き生きと働いていますよね」(2人の子を育てた70代)
子供が減少することで未来の北海道はどうなるのでしょうか。
「合計特殊出生率」を都道府県別に色分けをした図です。
青が濃い方が出生率が高く、青が薄い方が出生率が低いことを表しています。
こうしてみると、西日本が濃い青が多く、東日本や北日本は薄い青が多くなっていまして、出生率は西が高く東が低い…天気の気圧配置のように「西高東低」になっています。
最も出生率が高いのが沖縄県、2番目が福井県、3番目が鳥取県・島根県・宮崎県と西日本が上位を占めています。
一方で、ワースト1は東京都、2番目は宮城県、3番目が北海道と、東日本・北日本で出生率が低くなっています。
なぜ、北海道は出生率が低いのでしょうか?
人口減少や少子高齢化などに詳しい札幌市立大学の丸山准教授に伺いました。
Q なぜ北海道は出生率が低いのか?
理由は、所得が低いこと、未婚率が高いことがあげられていて、特に北海道は札幌に人口が集中していますが、札幌市の出生率が低いので、北海道全体が低くなっている。
男女比のアンバランスな地域は未婚率が高くなる傾向ですが、札幌市がその典型で、札幌市は女性比率が高いという事もある。
Q 北海道の未来はどうなるか?
出生率が『1』という数字は、分かりやすく言うと親2人から生まれる子どもが1人という事になる。親世代に比べて、人口が半分になってしまうという事。ですので、加速度的に少子化が進んでしまう。
このままの状態でいけば、サービスの低下、物価の更なる上昇、社会保障制度の維持が困難になります。
複合的な要因があるものの、社会全体での仕組みづくりが必要となりそうです。