札幌の夏の風物詩 「ビアガーデン」が最終日…3年ぶりに復活のイベント総決算 今後のあり方は

UHB北海道文化放送

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北海道札幌市の夏の風物詩「さっぽろ大通ビアガーデン」が、8月17日に最終日を迎えました。
 コロナ禍で3年ぶりに復活したイベントが多かった2022年の夏、北海道民はどのように楽しんだのでしょうか?
 来場者:「おいしいです。広々とした空間で飲めるのがいいですよね」
 来場者:「楽しいです。ビアガーデンといえば、ここ大通公園かなという感じがします」
 3年ぶりに開催された「さっぽろ大通ビアガーデン」。8月17日午後9時で27日間の営業を終えます。
 2022年は感染対策として、座席の数を2019年の1万3000席から半分以下の約5000席に減らしました。
 席にはアクリル板を設置したり、消毒を徹底したりするなど、第7波まっただ中での営業となりました。
 キリン一番搾りビアガーデン 畠山 潤さん:「感染者数が収まらず開催も不安視されていたが、27日間無事に開催できてうれしかった。久々に外で飲むのは気持ちがいいと、客の笑顔が見られたのは感慨深かった」
 感染拡大が続く中で迎えた行動制限のない夏。3年ぶりに復活したさまざまなイベントは、北海道民の暮らしにどんな影響を与えたのでしょうか。 
 6月に行われた「札幌まつり」。恒例の「みこし渡御」は感染対策のため参加者を半分以下にし、途中での神事も行われませんでした。
 露店が並ぶ札幌市中央区の中島公園では店舗を例年の半分以下にし、営業時間も3時間短い午後7時までとしましたが…。
 来場者:「すごく混みすぎて、何も買えない」
 身動きが取れないほどの大行列が発生。初日の来場者は14万人となり、入場制限が行われました。
 感染対策について専門家は。
 北海道医療大学 塚本 容子 教授:「一方通行にしていましたね、来る人と行く人の交差が少ないように。混雑が予想される場合、一方通行はとても大事だと思いました。来場者のマスクの着用率が高く、一人一人の感染対策もきちんと行われていたと思いました」
 同じく3年ぶりの開催となった「道新・UHB花火大会」。約4000発の花火が夜空を彩りました。
 しかし、終了後の会場周辺には空き缶などのごみが散乱。翌日にはごみを集めるボランティアの姿も。
 久しぶりのイベント再開で、あらためて参加する側のモラルやマナーが問われることとなりました。
 来場者:「楽しいです。お祭りは初めて」
 来場者:「スーパーボールすくいが楽しいです」
 こちらも3年ぶりとなる北海道帯広市の「おびひろ平原まつり」。3日間の期間を2日に短縮しましたが、2019年の前回より4割多い約19万5000人が訪れました。
 身近な地域の“お祭り”の復活は、子どもたちにとってかけがえのない夏の思い出となりました。
 来場者:「いっぱいお店が出ていて、いろんなものを買いたくなっちゃう」
 来場者:「浴衣は3年ぶり。いいですね、夏っていう感じがします」
 来場者:「お祭りを子どもたちは知らなかったから、お祭りというものを知ることができてよかったです」
 3年ぶりの復活について、全国各地でイベントや祭りの運営のサポートを行っている加藤優子さんは。
 オマツリジャパン 加藤 優子さん:「祭りを2年も休止してしまうと、運営方法や伝統を忘れてしまう。家族や恋人と一緒に行った思い出など祭りに対して良いイメージがあれば、祭りの日には地元に帰って来る若者もいる。地域の祭りに子どもたちが参加するというのは非常に大事なこと」
 新型コロナ第7波の中、どうにか開催にこぎつけた数々のイベント。この夏の試行錯誤が、今後にどう生かされていくのでしょうか。