知床観光船 “電波法違反”の可能性 アマチュア無線を日常的に使用か 国が聞き取り調査へ

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北海道知床沖の観光船沈没事故で、5月11日も残る行方不明者12人の捜索が続いています。
 一方、観光船の運航会社がアマチュア無線を日常的に業務連絡に使用していたことについて北海道総合通信局は、電波法違反の可能性があるとみて会社側に聞き取りをする方針です。
 沈没したKAZU1を運航する「知床遊覧船」を巡っては国土交通省が、2021年6月の特別監査でアマチュア無線を船との連絡に日常的に使用していたとして、業務用無線を使うよう行政指導していました。
 元従業員などによりますと会社では、アマチュア無線の使用が常態化していた上、事故当日はアンテナが折れ使用できない状態にあったことなどずさんな管理体制が浮き彫りとなっています。
 こうしたことを受けて道総合通信局は、電波法違反の可能性もあるとみて12日にも知床遊覧船に対し、無線の使用状況などを聞き取りする予定です。
 北海道総合通信局 山田 誠哉 無線通信部長:「無線局の免許だけでは確認できないので直接話を聞き、そういった事実があれば適切な措置を講じていきたい」
 道総合通信局は、ほかの事業者についても聞き取りする予定です。
 一方、海保などは今日も残る行方不明者12人の捜索を続けていますが、新たな手がかりは見つかっていません。
 水深およそ115mに沈んだ船体の詳しい調査と引き揚げのため、飽和潜水の設備を持つ民間の作業船が来週にも現場海域に到着する予定です。