「思いが届くように…」犠牲者を悼む祈りの花束 町職員が毎日2回手入れ 全国各地から約600束

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沈没事故の犠牲者を悼み、北海道・斜里町に設けられた献花台には花を手向ける人の姿が途絶えません。思いがこもった花束を少しでも長くきれいな状態に保とうと手入れがされています。
 亡くなった人が安置されていた斜里町の体育館に設けられた献花台。
 献花した人:「場所は分からなかったがようやく探して来た。まだ見つかってない人もいる。気の毒で仕方がない」
 献花した人:「地元が北海道東部なので、どうしても花を供えたいと思い来ました」
 献花した人:「自分も父親なのでどういう気持ちか問われても言葉で言い表せない」
 献花台は、事故の2日後の4月25日に屋外に設置されましたが、その後玄関に移されました。5月9日までに寄せられた花束は585束に上ります。
 「1時間1分1秒でも早く家族のもとに帰られることを心から祈ってやみません」とのメッセージや、ぬいぐるみ、菓子などが添えられたものも。
 この寄せられた花を少しでも長持ちさせようと手入れをしている人がいます。
 斜里町職員 茂木 千歳さん:「この献花には14名のお亡くなりになった方々への哀悼の意が込められているのと、12名の方がいち早く家族の元に帰れるようという思いが込められている。その思いが届くように手入れさせていただいています」
 町の職員が毎日2回、地元の生花店の協力を得て、花束を水が入った容器にアレンジメントし直しているのです。5月10日も3人の職員が作業にあたりました。
 斜里町職員 笠井 孝弘さん:「我々にできることは限られておりますが、引き続き気持ちに寄り添った対応に努めます。引き続き献花台は継続されると思うので、維持していきたいと考えております」
 全国からの思いが込められた祈りの花束。遠くは沖縄県から寄せられたものも。
 斜里町 北 雅裕 副町長:「町職員・町民が気持ちを一つにしてこの事態に対応していくとの思いで、町職員が寄せられた気持ちを受けるということを率先してやってもらっている」
 町では今後も献花を受け付けるということです。