那須塩原の箒川、渓流釣り解禁「さおがしなる重みが…」

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カジカガエルの鳴き声にハクセキレイのさえずりも響く早春の渓谷。栃木県那須塩原市の塩原温泉郷を流れる箒(ほうき)川で、渓流釣りが解禁された。
 塩原漁業協同組合によると、初日の4日は約800人が釣りを楽しんだ。同市中内の酪農家・室井繁幸さん(44)は、夜明け前に乳牛の分娩(ぶんべん)を介助してから駆けつけ、解禁時刻の午前5時から釣り糸を垂らした。国際医療福祉大1年の次男直希さん(18)と矢板東高1年の三男大和さん(15)も一緒だ。
 繁幸さんは、子どもの頃に祖父から教わったコツを息子たちに伝授。釣り歴7年の直希さんは「楽しみは釣れた時の感触。さおがしなる重み」と語り、釣り歴3年の大和さんは特大のニジマスを釣り上げた。
 茨城県結城市から訪れた山室一敏さん(70)は、10年ほど通い続けているという。「ここは景色が良く、水がきれい」と話した。
 塩原漁協組合長の坂内正明さん(70)によると、解禁日の人出は、東日本大震災で千人を割り込んだ後、戻りつつあったが、コロナ禍の昨年、再び千人を切った。若年層の渓流釣り愛好家がなかなか増えないのも悩みだという。
 手軽な釣り堀とは異なり、長靴などの装備が要る渓流釣りだが、「流れの強弱で、さおの感触が変わる面白さがあり、川面に緑が映え、風も薫り、五感で楽しめる」と坂内さんは言う。
 塩原漁協は、解禁日までに4万匹余りのヤマメとニジマスを放流。問い合わせは同漁協(0287・32・2264)へ。