登庁最後の森田知事、涙こらえ「幸せ者」 替え歌も披露

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千葉県の森田健作知事(71)が2日、3期12年最後の公務を終えた。報道陣には時折涙をこらえつつ、「やりとげたな、と。私は幸せ者だ」と語った。
 この日、森田知事は約30分、記者会見で退任のあいさつをした。県民に最後に伝えたいことを問われ、「私みたいなタイプには色々な意見があるのは十分わかる。しかし、自分自身で頑張れることは全てしたという誇り、自負は持っている」と語った。
 また、「初めは2期で辞めようと思っていた」と振り返り、東京五輪の会場が県内に当初なかったことで思いとどまったという。
 国会議員時代からつながりのあった森喜朗・大会組織委員会前会長に直談判。サーフィン会場の誘致では森氏から「バカ言ってんじゃねえ。ほぼ(神奈川県の)湘南に決まってんだ」と怒られたが、「見に来て下さい」と猛アピールして誘致が実現したという。
 反省点に挙げたのは、2019年の台風対応。「千葉は災害が少なく、県庁職員にも私にも隙があった」
 森田知事は在任中も大手芸能事務所・サンミュージックに所属。芸能界への復帰を問われると、「政治も芸能も身の丈以上のことをやらせてもらった」「色々と言ってくれる人がいるが、少し充電期間を置きたい」と明言しなかった。今後も芝山町の自宅で暮らすという。
 最後の退庁となった午後5時過ぎ、本庁舎玄関前で100人以上の県職員らに見守られ、花束を受け取った。「チーム森田最高の時だった!」と感謝の思いを叫び、車に乗り込んだ。
 森田知事に今後公務の予定はなく、任期満了は4日。熊谷俊人氏(43)は5日に初登庁する予定。
 この日の記者会見で森田知事は、報道陣を前に、フランク・シナトラの代表曲「マイ・ウェイ」にのせて、「いま船出が近づく このときに 愛する千葉県があるから」と替え歌を披露した。
 会見直前にあった最後の庁議でも、県幹部らに歌を贈ったという。数日前、12年分の感謝を紙に書いたが、話すと30分の長さに。報道陣には、「こんなんじゃしゃれにならないと思ったら、マイ・ウェイの詩があった。それを読んだら、まさに今の自分なんですね」。
 会見で口ずさんだ後、「考えたら歌ってすごいね。3分くらいで、私の思うこと考えていること、これからのこと、全部入っちゃってんだから」と笑顔を見せた。「やっぱりね、おれも将来歌を歌わなきゃいけないな」(小木雄太、高室杏子)