駅前や美術館で「ニャー」 ふらり現れ愛されて、猫たちが幸せ運ぶ

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坂の街、広島県尾道市。2000年の前後、JR尾道駅前にふらりと現れ、とびきり愛されるようになった地域猫がいた。雌の三毛で、18年、天国へ旅立った。この三毛を主人公に、住民らとの日常を描く絵本作りが地元で進んでいる。
 その日常はいたって平和だ。朝は駅前で「あいさつ」。昼は付近の駐輪場などでのんびり過ごし、夜はまた駅で人を出迎える。そんな三毛に、住民や通勤客らは「タマ」「ぶた子」「親分」と、思い思いの名をつけてかわいがった。耳掃除をする人や、飲み水をあげる人……周りにはいつも人が絶えなかった。
 高橋幸孝さん(57)は「ミィ」と呼んだ1人。05年ごろに駅付近で見かけ、ふと近寄ってなでてみた。すると低音で「ニャー」。何とも言えない愛嬌(あいきょう)に心をつかまれてしまった。