「ウッティー」の呼び声が綱代わり 独特の「放ち鵜飼」、京都で披露

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ウミウに綱をつけずに魚を捕らせるユニークな漁法「放ち鵜飼(うかい)」を地元の名物にしようと、京都府宇治市で鵜匠(うしょう)とウが特訓している。国内で20年前に途絶えたこの漁法を、来春にも同市で本格的に再興する狙いだ。25日、市内の池でこれまでの成果が特別に披露され、ウたちが見事に獲物を捕らえた。
 鵜飼いは、綱をつけたウが魚を捕り、鵜匠が引き寄せてウに魚をはき出させる漁法。一方、放ち鵜飼はウが自由に泳いで魚を捕り、自ら鵜匠に届けさせる難しい漁法だ。島根県益田市の高津川で2001年まで営まれていた。
 再興をめざすのは「宇治川の鵜飼」を主催する宇治市観光協会。14年に国内で初めてウミウの人工孵化(ふか)に成功し、人の手で育てながら、放ち鵜飼の練習を今年8月から本格化させている。
 この日の実演は、宇治川沿いの人工池で近くの菟道小学校の6年生39人を招いて実施。人工孵化の初代と子の2世代計8羽が登場した。ウたちは鵜匠が池に放った魚を自在に追いかけ、「ウッティー」と愛称を呼ばれると、獲物をくわえて滑るように泳いで岸辺へ。児童らは鵜匠とウの絆に見入った。
 鵜匠の沢木万理子さんは「訓練の仕上がりは7割くらい。ウッティーは鵜匠を親とみて懐いているので、放てる。愛敬あるウの姿を昼間に家族連れで楽しんでもらえれば」と話した。