ミルク飲みスクスク 大分「うみたまご」で国内初トドの人工哺育

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大分市神崎の水族館うみたまごで、トドの赤ちゃんが人工哺育で順調に成長している。メスで名前はロコ。母親からの授乳がうまくいかず、生後まもなくスタッフによる授乳に切り替えた。うみたまごによると国内初だという。夏休み期間中には一般来館者に育児に参加してもらったこともあり、人間が大好きな元気な子に育っている。
 ロコは6月25日生まれ。母のポロ(10歳)からうまく授乳できず、17・8キロあった体重が落ち始め、命を守るため人工哺育に切り替えられた。犬用の粉ミルクにサケの魚油を混ぜてカロリーを高めたものを、現在は1日5回、1回660ミリリットルずつ飲んでいる。体重は約45キロに増えた。
 夏休み期間中、「ごくごく!! トドのミルクTime」と銘打った特別企画で来館者にも授乳を手伝ってもらった。参加した76組約200人から名前も募集。スタッフがとりあえず呼んでいた「ポロ仔(こ)」(ポロの子)という名をいかした「ロコ」が選ばれた。
 16日からは一般公開を開始。厚いガラスの向こうに来館者の姿が見えると勢いよく近づいたり、寝転がってスタッフにおなかをなでてもらったりと、愛らしい姿をみせている。同館飼育部獣類グループのスタッフ小崎貴司さん(32)は「トドは本来は臆病な動物ですが、たくさんの愛情をもらい、すっかり人間が好きになりました」と話す。
 自然界ではトドの授乳期間は約1年で、その頃には体重も90キロ近くになるという。体が大きくなると必要なカロリーも増えるが魚油を増やしすぎれば下痢などで体をこわす原因にもなる。館ではミルクの成分を調整しながら、えさを魚に切り替えるタイミングを探っていくという。