東電福島第一原発の処理水 海洋放出へ

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東京電力福島第一原発にたまる処理済み汚染水の処分方針について、政府は13日にも関係閣僚らによる会議を開く。放射性物質の濃度を、法令の基準より十分低くした処理水にしたうえで、海洋放出する基本方針を決定する見込みだ。
 処理済み汚染水の処分方針を巡っては、菅義偉首相が7日、首相官邸で全国漁業協同組合連合会(全漁連)の岸宏会長と面会。理解を求めた後で、「近日中に判断したい」などと述べていた。
 処分方針が決まれば、初めてとなる。政府は、2020年2月に経済産業省の小委員会が海洋放出を有力視する提言を出した後、地元自治体や漁業者らから意見を聞いた。昨年10月には関係省庁による会合を開き、風評被害対策の検討を一層深めることなどを前提に最終調整に乗り出した。
 しかし、漁業関係者らの反対が根強く、決定のタイミングがずれ込んでいた。その間にも保管量は増え続け、1千基以上のタンクに約125万トンがたまっている。22年秋以降には確保したタンクが満杯になる見込みだ。政府は処分方針の決定を「いつまでも先送りはできない」と説明してきた。
 処分方法を決めても、海洋放出が始まるまでは2年程度かかるとみられる。ただ、漁業者らは反対の姿勢を崩しておらず、方針決定や風評被害対策などが理解を得られるかは不透明だ。