パンダが食べ残した竹の枝葉→イカの産卵床に 効果はいかに?

朝日新聞社

朝日新聞デジタル

ジャイアントパンダが食べ残した竹の枝葉を利用し、海の環境保全につなげようとアドベンチャーワールド(和歌山県白浜町)が17日、アオリイカの産卵床を作り、白浜町近くの海底に沈めた。効果があれば、今後も続けていきたいという。
 同園と町が共同で取り組み、地元ダイビングセンターや漁協が協力。産卵床の製作・設置には、同園のスタッフとダイバーら約20人が参加した。
 この日朝、同園で高さ約2メートルの竹の枝葉を重さ15キロのブロックの穴に差し込むなどして30基を作った。枝葉はパンダが食べ残したもので、1基あたり約20本、計約150キロを使った。園では1日で約120キロの食べ残しが出ていて、ほとんどは廃棄されているという。
 完成した産卵床は10基ずつ町内にある瀬戸、湯崎、伊古木の各漁港に運ばれ、スタッフやダイバーらが、深さ5~10メートルの海底に沈め、土囊(どのう)をつけて固定した。今後は、アオリイカの産卵シーズンが終わる8月ごろまで定期的に観察し、効果を検証する。
 地元ダイビングセンターなどによると近年、黒潮が南へ大きく曲がる「黒潮大蛇行」の影響で、サンゴなどの生物が減少しているという。
 産卵床設置には、魚介類の隠れ場所、海藻類が着生する場所としての効果も期待している。同園では「地元の子どもや企業の人たちなど、地域みんなでこの白浜の豊かな海を守っていくような活動につなげていきたい」と話している。