新種恐竜、その名も「ヤマトサウルス」 進化情報の宝庫

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兵庫県洲本市で約7200万年前(白亜紀後期)の地層から見つかった化石が新属新種の恐竜だったことがわかった。北海道大学の小林快次(よしつぐ)教授らの研究チームが27日、学名を「ヤマトサウルス・イザナギイ」と命名し、科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表した。発見地点が淡路島で、神話の「日本誕生の地」とされることにちなんだ。
 ヤマトサウルスの歯や首などの化石は2004年に見つかった。アヒルのような平らなくちばしが特徴的な草食恐竜・ハドロサウルス科の仲間で、成体だと体長7~8メートル、体重4~5トンと推定される。
 化石を発見したのは、姫路市のアマチュア化石研究家の岸本眞五(しんご)さん(72)だ。その後、県立人と自然の博物館などが追加調査を実施し、これまで計23点の化石が見つかっている。
 チームは歯や骨などの特徴を数値化し、コンピューターでほかのハドロサウルス科70種の特徴と統計的に比べた。その結果、下あご部分の露出している歯の数が少ないなど、これまでに報告されているハドロサウルス科と一致しない特徴があり、新種であると断定した。
 世界共通の学名は、日本の古代を意味する「倭(やまと)」と、日本神話に登場する神「伊弉諾(いざなぎ)」からつけた。「ヤマトサウルス・イザナギイ」は「伊弉諾の倭竜」といった意味だ。
 化石が発見された淡路島は、「国生み神話」の地だ。神が海を矛(ほこ)でかき回し、その矛先からしたたり落ちた潮で島ができ、日本列島が生まれたという。最初に国土として誕生した日本の起源とされる場所であることにちなんだ。