自動運航船で海中施設をリモート点検 JMUと舞鶴市が実証実験

朝日新聞社

朝日新聞デジタル

造船大手ジャパンマリンユナイテッド(JMU)の子会社で防衛装備品の専門メーカー、JMUディフェンスシステムズと京都府舞鶴市は30日、同市の舞鶴親海公園で、開発中の自動運航船「うみかぜ」を使って、海洋施設を点検する実証実験をした。
 「うみかぜ」は全長11メートルで排水量は約11トン。海上自衛隊の機雷や掃海具を手がける同社が、無人で航行して掃海任務がこなせる艦艇を開発するため、2018年に進水した。
 ディーゼルエンジンによるウォータージェット推進で、最大速力は約23ノット。地上から遠隔操縦でき、コースを入力すれば自動で航行する。いかりを入れずに同じ地点にとどまったり、障害物を認識して回避・停止したりできる。19年に日本企業で初めて、無人操縦機能を搭載した3メートル以上の小型船舶として認証された。
 複数のカメラやレーダー、ソナーを備え、水上と水中の状況を3次元データ化して転送できる。技術の民生転用を検討している同社側が、同市に荒天後の海洋施設を水上と水中から点検する実験を提案した。
 この日は公園の施設から「うみかぜ」を操作。親海公園の施設や海中の様子を3次元データにしてモニターに映し出したほか、多々見良三市長らを乗せて自動運航もした。水上での無人運航はまだ認められていないので船長が同乗し、離接岸時には操船した。
 同社の荒木紀夫社長は「少子高齢化や人手不足などで無人化や省人化の技術が求められている。防衛向けに開発した無人運航船の新技術を今後広く民間にも活用できると考えている」と話した。