エスカレーターの先に山梨のマチュピチュ

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「山梨のマチュピチュ」と呼ばれる住宅街では、住民の大事な移動手段としてエスカレーターなどが使われている。そのエスカレーターには大きな特徴がある。
山の上に整然と並ぶ家々。下にあるJRの駅と上の住宅街を結ぶ線が山の中に見える。ガラスドームの建築物、内部ははるか上まで続くエスカレーターだ。全長約210メートルを4基のエスカレーターで結ぶ。
その両脇には、斜めに進む斜行エレベーターがある。エレベーターの内部にあるボタンは“上”と“下”のみだ。頂上まではエレベーターで約3分半。エスカレーターで約6分半。
トンネルのその先にあるのが、山を切りひらいて造成されたニュータウン“コモアしおつ”。緑が多い閑静な住宅街だ。1354戸、約3600人が暮らす街だ。その景観から空中都市マチュピチュにたとえられることもある。
場所は山梨県の四方津駅だ。新宿から中央線で約70分のところで、駅から歩道橋を通っていくとさきほどの“コモア・ブリッジ”につながる。この地域は車での移動が多いというが通勤、通学の時間帯には電車を利用する多くの住民の姿が見られる。
計画が進められたのはバブル時代。1991年に戸建て販売を開始。環境に調和するよう建物には独自の規定を設けている。敷地内にはスーパー、病院、小学校、公園などもある。
ここに住んで26年の金木さんはこう語る。
コモアしおつ団地管理組合 金木江美子さん「駅まで(車で)迎えに行くんですが、エスカレーターに乗りたいという人が多いです。初めて乗って感激しましたって」
子育て世代の住民「自然豊かでのびのび子育てできる街」
半年在住の住民「友人が遊びに来ても、みんな(エスカレーター)の写真を撮って帰る」
12年在住の住民「(駅まで)普通に歩いていくには遠いし、車だとまわらなくてはならないので(エスカレーター)は一本で行ける」
大規模な宅地開発が生んだこの長い長いエスカレーター。竣工から30年近く経つ現在も住民の大事な足として稼働中だ。