空飛ぶ車いす、見たことありますか?

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車いすが空を飛ぶ、見たことありますか?
パラグライダー専用の車いすで飛んでいるのは、加藤健一さん。加藤さんの人生を一変させたのは、筋ジストロフィー。全身の筋肉が次第に衰えていく難病です。病気が分かったのは、まだ21歳のとき。
加藤さん「おそらく…。すいません…。多分こういう病気があって…。すごい悔しい思いを重ねるような時期もあったわけなんですけど」
結婚後、加藤さんの症状は徐々に進んでいきました。弱った自分を周りに見せたくないと家にこもりがちになっていた時期も。
妻・智美さん「(今とは)違う、全然違う。本当に出歩かなかったですね」
しかし、自力で立てなくなっても変わらず接してくれる家族や友人たちがいました。
加藤さん「たくさんの支えがあったからこそ、自分がまっすぐ前を向いて歩いて来られた。障がいを負ったからこそ、気付けた部分であったと思う」
健常者と障がい者の間の見えない溝のようなものを変えていきたい。障がいがあっても旅行を楽しめるバリアフリー観光を広めたいと、観光地のバリアフリー情報を紹介する会社を立ち上げました。
加藤さん「山形バリアフリー観光ツアーセンターの加藤ですけど」
そして、障がい者でも、自由に外へ出て楽しめるようにと動き出します。もしかしたら車いすの自分でも空を飛べるんじゃないか。バリアフリー観光の目玉になるのでは…、と車いすでのパラグライダーに挑戦します。
夢はついに大空へ。この日は、全国でも有名なパラグライダーの飛行場に。車いすでのパラグライダーは横風を受けやすく、操作が難しいといいます。フライトに適した風を待つこと4時間。その瞬間がやってきました。
インストラクター「OK。じゃあ行ってみましょう。せーの、スタート」
もしも、やりたいことをあきらめている人がいたら、加藤さんはこう言って誘い出すでしょう。空飛ぶ車いす、見たことありますか?
加藤さんは練習を重ね、1人でも空を飛べるようになりました。