住人よりかかしの数が多い村…誰が?なぜ?

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おばあちゃん?と思ったらかかし、農作業しているのも、遊んでいるのも、一休みしているのも、みんなかかし…「かかしの里」と言われる村があるのは、徳島県の山奥。住人は27人ですが、かかしは270体います。
村の集会場でもかかしが会合しています。かかしを作っているのは綾野月美さん。綾野さんは、高齢になった父のために、17年前に村に戻りました。しかし周囲はほとんど空き家。いつの間にか限界集落になった故郷。畑に種をまいても、全て鳥が食べてしまうので、かかしを作り始めました。
かかしのおかげで、今は畑の野菜も育っています。さらに、家を空けることになった住人にも留守番のかかしを作ってと頼まれるようになり、村のあちこちに綾野さんのかかしがいます。かかしのお店に、かかしのバス停もあります。綾野さんが目指すのは、村の風景に溶け込むかかし。村の住人をモデルにしたかかしもいます。
廃校になった小学校。綾野さんのかかしが教室にいます。住人が自由に出入りしていたという、かつての学校の姿をかかしが伝えています。この教室には、男の子と女の子の二人だけ。このかかしは、最後の児童が自分たちの姿を作りました。体育館には徳島名物、阿波踊りを踊っているかかし…かかしたちが、村のかつての活気を伝えています。
通りがかりの人が、思わず足をとめる「かかしの里」。SNSを通じて海外で人気が広がっています。
香港から来た人「すごいわ、ここ!」
綾野さんは“かかしの母”として知られていて、今は、毎日のように外国人観光客がやってきます。
綾野さん「自分も楽しみながら、来られる人にも楽しんでもらおうと思って、ずっと元気な間は作り続けていこうと思っています」