大井川鐡道 秘境駅に素敵カフェ、オープン

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日テレNEWS24

三方を湖に囲まれた、離れ小島のような場所にある駅、大井川鐡道井川線・奥大井湖上駅。
まわりに民家はおろか、自動販売機1台もありません。2019年10月、この秘境駅にカフェがオープンしました。もともと休憩所として使われていたログハウス。カフェにするため設備を調えました。電気は通っていますが、手洗いなどの水は町から運び、ガスはカセットボンベを使います。地元産の食材を使ったフードやドリンクを提供するほか、土産物も販売。周辺にある唯一の店舗で多くの乗降客が休憩や飲食で利用します。お客さんの反応は…。
お客さん「インターネットで情報を見たときは、この駅は何もない。着いたらどうしようと思っていたが、降りたら素敵なカフェが(あった)」
お客さん「よくシイタケとか食べるんですけど、すごいおいしかったです」
お客さん「自然がきれいで、空気もすがすがしくていい」
お客さん「山あいなので、自然と一体化している感じがいい」
行楽シーズンにはこの景色を一目見ようと、1日に200人のお客さんがカフェを訪れたといいます。カフェの運営を担う「Arinos」鈴木貴巳さんは、町おこし事業を進めるなかでこの駅の存在を知りました。
鈴木さん「(初めて)訪れたとき真夏で何もなくて、飲み物も買うところがなかったので、もったいないなという印象があった。カフェを開いたらお客さんも満足して帰ってもらえるし、町としても雇用を生んだり、非常にいいと思ったのがきっかけ」
携帯電話の電波もほとんど届かず、車道もないので交通手段は列車か徒歩。商品や備品は手前の駅から列車で運搬。店のスタッフと乗客が同じ車両でカフェへと向かいます。
スタッフ「湖上駅でカフェをやっているんです。次の次の駅です。降ります?」
お客さん「そこに来た」
スタッフ「コーヒー飲んでいってください」
風光明媚(ふうこうめいび)な景色を観光資源としてこの地域一帯を盛り上げていくため、カフェオープンはその第一歩。土日のみの営業で午前10時30分から午後4時30分まで、列車の始発と終電にあわせた設定です。店のスタッフも終電で帰路につきます。列車に寄り添い運営されている秘境駅のカフェ。
鈴木さん「最後のお客さんまで、カフェを楽しんで満足して帰っていただいているのが実感としてあるので、今後も続けていきたい」