ALS患者の大きな希望は“小さなロボ”に

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日テレNEWS24

テレワークなどに利用される遠隔操作型ロボットを、ALS患者のコミュニケーションツールとして使うための研究が続いています。ALS患者の大きな希望――小さなロボット“OriHime(オリヒメ)”を取材しました。
■意識はハッキリ 体は動かない難病“ALS”
もともとOriHimeは、人と人をつなぐロボットとして開発されました。胴体部分にあるマイクとスピーカー、そして顔のカメラを使い、インターネット回線を通して、その場所に行けなくても離れた人とコミュニケーションを取ることが可能です。
しかし、遠隔操作をするためには、使用者がスマホやパソコン画面を指で動かす必要がありました。
ALS(=筋萎縮性側索硬化症)は、意識はハッキリしたまま徐々に全身の筋力が奪われ、最終的には人工呼吸器が必要になる難病です。眼球以外はほとんど動かせない患者もいます。
そのため、眼球の動きで透明の文字盤のどこを見ているかを読み取り、それをメモすることでしか会話ができませんでした。
■目線だけで文字入力、音声も
そこで、OriHimeの開発者であるオリィ研究所代表・吉藤さんは、ALS患者のための改良に取りかかりました。70人以上の患者から話を聞き、それをもとにデジタル透明文字盤“OriHime eye(オリヒメアイ)”を開発。
眼球の動きをセンサーが検知し、文字を入力。音声にも変換できます。OriHimeの動作も簡単に選ぶことができ、患者の感情を、OriHimeを通して表現することも可能です。使ってみた患者は――
OriHime(患者)「これで飲み会に参加すると人気者になりそう」
吉藤さん「手をあげて『生1つ』と言っていただきたいです」
OriHime(患者)「これはおもしろい」
患者の分身ともいえる、このOriHime。可能性が無限に広がります。