タイの覚醒剤「ヤーバー」中毒患者に荒療治

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日テレNEWS24

“ほほ笑みの国”といわれるタイで、「ヤーバー」という覚醒剤がまん延している。中毒患者らにタイならではの荒療治が施されている。
寺の僧侶たちは、数十種類のハーブを煮出した薬液を一気に飲ませ吐き出させる。彼らの後ろでは、この試練を乗り越えた先輩たちが応援歌で励ます。
「♪薬物をやめられなければ、死ぬだけだ~」
彼らはタイでいま、まん延している覚醒剤“ヤーバー”の中毒患者。このヤーバーは、去年タイで1年間の押収量が5億錠を超えた危険な薬物だ。カフェインを混ぜ純度が低いため、1粒約400円程度で手に入り、若者や労働者を中心に中毒患者が続出した。
薬物と縁を切りたい人たちが、この寺に集まっていた。最大で1度に12錠ものヤーバーを服用していたクワンさん。服用すると攻撃的な性格に激変し、息子にまで暴力をふるいそうになりこの寺に駆け込んだという。クワンさんたちは解毒作用があるというスチームサウナへ。秘伝のハーブを使って汗で毒を出し切る。
クワンさん「めちゃくちゃ暑い!リフレッシュできて、いい気分ですよ」
科学的には証明されていない、タイ伝統の療法だが…
ダムグラボーグ寺の副住職「すべての患者には、仏様の前で『薬物をやめて二度と使わない、売らない』と誓ってもらいます」
仏教国タイでは、仏の前で誓うことは大きな意味を持つ。
クワンさん「仏様の前で誓ったのでもう薬物には手を出しません」
クワンさんはその後、社会復帰したが、家の周囲では今もヤーバーの売買が頻繁に行われているという。