理想の家族とは?子ども7人育てる頑固親父

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日テレNEWS24

わずか100万円の年収で、子ども7人を育てる頑固親父。
お金はないけど夢はある。“酪農家族”吉塚牧場の16年。吉塚公雄さん一家は山を開拓し、牛舎ではなく牛を山に放つ山地酪農を追求するため、大自然で暮らしています。
公雄さん「金なんかないわけだしね。とにかく開拓ですね、一辺倒ですよ。朝から晩まで毎日毎日ね」
牛舎で飼う牛の3分の1の牛乳。収入も厳しい。厳しい暮らしの中で一家の一番の楽しみはラジカセを聞くこと。
長女の都さんはこのとき中学生。幼い弟や妹の世話から、食事の仕度まで大忙しの毎日。子どもたちも大自然と家族の体温を感じ育ちました。
母・登志子さん「うちにはお金はないけど、優しさとか心はいくらでも人にあげられる」
頑固親父、一世一代の賭け。プライベートブランドの牛乳づくりを始めました。
公雄さん「皆さんの本当におかげです」
23歳になった長女の都さんは岡山県の酪農家と結婚しました。
都さん「お米やおかずが買えないぐらいお金に苦しくて、テーブルに何もない食事でも、家族みんなで食べる食事だから、いつもおいしくてうれしくて」
父が作る山地酪農牛乳は長男の公太郎さんが一軒一軒配達。息子たちは、この頑固親父の理想を引き継ぎ、山地酪農をする覚悟を決めていました。しかし、長男公太郎さんは冬の間は、1日に3時間だけ牛を小屋に入れることにしました。
公太郎さん「冬の間だけでもやりたいなと思っています」
長男として牧場の経営も考え、よい牛乳を出すためでした。頑固親父は公太郎さんのやり方は、お客さんへの裏切りになると考えました。
公雄さん「お客さんが理解しようとしまいと、俺がお客さんに約束したわけ。それを破ることは偽装なんだ」
公太郎さん「良い牛をつくりたいと思った。いつでも腹いっぱい食えるよっていう牛を作りたかった。いつまでも変わらないのが悔しくて」
結局この時は公太郎さんが折れて、牛は山に放たれました。この日、長女の都さん一家が2年ぶりに夫の実家から岩手県に帰ってきました。大家族が久しぶりに顔をそろえました。支えあい、ぶつかりあう酪農大家族。
公雄さん「理想の家族をやってますね。僕が昔考えていた理想になっているんじゃないでしょうか」