“506gの赤ちゃん”親子が会える日まで

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日テレNEWS24

中平帆海ちゃんは体重わずか506グラムで生まれました。新生児の平均体重の約6分の1。大人の手と変わらないような大きさでした。
母・律子さん「不安と、死んでしまったらどうしようという恐怖というのがすごいあって…」
律子さんは、妊娠7か月あたりで妊娠高血圧症候群になり、血圧が急激に上昇。母子ともに危険が及ぶ状態となり、急きょ、帝王切開で出産しました。
律子さん「こんなボロボロの母体じゃつらいよねって感じで、本当に申し訳なかったです」
肺が未熟で、呼吸機能が弱かったため、治療には細心の注意が払われました。
樋口医師「移動の仕方だけで、呼吸が不安定になることもありますので、(医療スタッフ何人もで)声を合わせてそっと移動して」
お母さんの退院後、帆海ちゃんだけ病院に残ることに。一緒にいられなかったお母さんの心の支えになったのは“親子の交換日記”。 看護師さんが成長を記録してくれていたのです。
目を開けた瞬間や、にこっとした瞬間など、帆海ちゃんはノートを通して、お母さんに成長を伝えていました。一方、お母さんも――
「まだ生まれたばかりなのに、毎日すごく頑張っているね。もう少し大きくなったら、ほのちゃんに会ってほしい人、ほのちゃんと一緒にやりたいことなど、たくさんあります。もう少し一緒にがんばっていこうね」
生まれてから約4か月後、体重が増え、容体も安定したため、新生児集中治療室から出られることになりました。
帆海ちゃんが退院できる日まであと数日。お母さんも病院に泊まり、親子で生活する予行演習がスタート。初めての親子のふれあいです。
律子さん「よろしくね」
帆海ちゃん「きゃっ」
沐浴(もくよく)に挑戦するも、お母さんはまだまだ不慣れ。
律子さん「ここから右手を離すことができないんです」
しかし、こうした時間が楽しみだったのです。
律子さん「気持ちいい?いい顔しとる」
そして、ついに帆海ちゃんが退院し、自宅にやってきました。ようやく家族3人、スタートラインに立てた気持ちだといいます。体調に大きな問題はなく、ミルクを元気いっぱいに飲むほど、食いしん坊に。
父・拓海さん「それなりのリスクはあったんですけど、500グラムからの成長の過程を見られるって、普通にはないことなので、特別な経験をさせてくれたので、3か月早く生まれてくれてありがとう」
両親の大きな愛情を受け、人生の新たな一歩を踏み出しました。