行き場を失った“お墓のお墓”…住職の思い

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日テレNEWS24

広島県福山市の山中に、墓じまいなどで役目を終えたお墓を安置する、墓石安置所があります。1万平方メートルを超える敷地に、所狭しと並ぶ墓石。2001年から受け入れはじめ、どんどん増えていきました。
陸軍や海軍の兵士のお墓、愛犬のお墓、格式高い僧侶と思われるお墓もあります。大正や昭和のものもありますが、中には平成のお墓も――。
不用になった墓石は通常、寺や石材業者が預かり、産業廃棄物として破砕処分されます。しかし高齢化が進み、墓じまいが加速。墓石処分の需要が増え、各地で深刻な問題も発生しています。
兵庫県淡路島の山中には、1000基を超える墓石が不法投棄され手付かずの状態。行き場を失った墓石を処分しきれず、業者が不法投棄することがあるのです。
役目を終えても、先祖の魂を宿していた墓石。広島の不動院では墓石を粗末にしてほしくないと、墓石安置を続けています。
不動院・三島覚道住職「今の法令では産業廃棄物ですから、昨日まで手を合わせていたのを考えられない。何のために、先祖を祀(まつ)っていたのかとなるから、せめてこうやって、建て(安置)させてあげたらいいなと思います」