気候変動難民 移住迫られるアラスカの人々

視聴回数746,313

※ 視聴回数は1日1回更新されます。
(c) Nippon News Network(NNN)

日テレNEWS24

移住を迫られているアラスカの先住民たち。
先住民「我々は…気候変動難民なんだよ。移住するほかに道はないんだ」
11月。この時期にはもう凍っているはずの海岸線。いまだに波が打ち寄せています。
アラスカ・キバリナ村の住民「今年は水ばかりで氷がほとんど見当たらないです」
海が凍ることで高波の浸食から守られてきたこの土地。陸地がどんどん削られている状況だといいます。
こちらは26年前に撮影された海岸線の映像。現在と比較すると四角い小屋の前の土地が大きくえぐられてしまっています。この家の隣は、海岸線ギリギリのところ。たくさんの大きな石で補強し、やり過ごしています。
この村で生まれ育ったエノックさん。
エノックさん「(Q:浸食があの家に到達するまで何年くらいかかりそうですか?)おそらく5年くらいで崩れてしまうね」
ここはアメリカ・アラスカ州の“キバリナ”。先住民族を中心におよそ500人が暮らす小さな村です。ほとんどの住民が狩猟や漁業で生計をたてています。
釣り人「暖かいね」「全然寒くない」
海が凍る時期は年々遅くなり、釣りのできる期間が短くなっているとのこと。今はアザラシ猟が本格化する季節。海が凍っていれば遠くの沖まで氷の上を移動し、猟ができたといいますが、今は陸から獲物を探すことしかできません。また氷の上はバギーで移動するのが常日頃ですが、バギーが氷を突き破って落下する事故も起きています。凍っている場所でも氷は薄い状態。
移住先として用意された場所があります。海に面した村からおよそ10キロのところ。アラスカでは少なくとも12の村がすでに移住を決めたり、検討したりしています。